SIer・受託開発のチームが、UX設計力とAI設計力の両輪を、架空の改修案件を依頼メールから最終提案まで一周しながら身につける、全4回×2時間の実践講座です。
「言われたとおり作る」だけでは、価格と納期で比べられてしまう時代です。この講座では、その一歩先へ進むための“3つの力”を、架空の改修案件を依頼から提案まで一周しながら、自分の手で身につけます。
使う人になりきり、データと現場の声で裏を取って、言われた依頼の奥にある「本当に解くべき問題」を、根拠つきで見つけられるようになります。
短いテキストの要件からAIと対話して、その場で動くHTML画面を立ち上げ、触って確かめながら設計を固められるようになります。
使った要件テンプレ・プロンプト・チェックリストを自社の言葉に直して持ち帰り、翌週の本物の依頼で同じ流れをもう一周できます。
情シスからの1通の見積依頼メールを起点に、課題発見から動くプロトタイプ・提案までを8時間で一周します。着地は「ご依頼の列を追加しました」ではなく、根拠と動くものつきの “よりよい提案” です。
受講者は「ある人物になりきって最後まで演じ続ける」のではなく、ひとつの問題を担当する一人のFDE(顧客の現場に入り、何を作るかから決めて実装まで担うエンジニア)として動きます。遠い職種を無理に演じる必要はありません。まず全員が同じ “ダメ画面” を触り、自分の担当問題の当事者になりきって、詰まりを体で見つけます。

使う人になりきって、その人の状況や制約を自分の体で再現してみる調べ方です。知識がないまま話を聞くと、相手の言葉をなぞるだけの “御用聞き” になりがち。なりきるのは調べるあいだだけで、気づきを持って設計に戻る——この往復が、現場に出て作るFDEの動き方にそのまま重なります。
その業務を、人に話せるレベルまで下調べする。
働く様子を隣で見て、表情や仕草まで目に焼き付ける。
同じ条件で自分がやってみて、喜怒哀楽ごと当事者になる。
気づきをまとめ、その道のプロにレビューしてもらう。
体で見つけた困りごとは、まだ思いつきです。体感(コスプレUX)× データ(業務データパック)× 現場の声(講師が演じるヒアリング)の3つが揃った課題だけを、次の“要件づくり”へ進めます。

課題を、シーン(場面)・行動・体験・計測(どの数値で良くなったか)の4層に整理する方法です。「どの場面の、どの体験を、どの数値で良くするか」まで言葉にできるので、話し合いの土台が “意見” から “事実の構造” に変わります。ここでチームは「今回はここを解く」と、直す範囲を1つに絞ります。

AI設計力とは、AIに丸投げする力ではありません。何を・どう作らせ、出てきたものをどう見極め、再現できる形に残すか──その段取りを設計する力です。前半で根拠つきに決めた本質課題を、ここで「要件 → 構成 → 動くプロトタイプ」の順に形にしていきます。
これまでの要件定義は、書き切ってから渡す一方通行で、完成形を見るのは数週間後でした。AIと組むとここが逆転します。短いテキストで書いた要件をAIが数分で“人が読めるHTML要件ドキュメント”に整えるので、書く→読む→直す、をその場で何周も回せます。人間が書くのは「誰が・何のために・何ができて・データはどこから」という骨組みだけです。
作り始める前に、システム構成もAIと一緒に考えます。AIに案を複数出させ、既存資産を活かせるか・段階的に導入できるか・運用の負荷はどうかという評価軸で並べて比較し、選んだ理由を自分の言葉で説明できるようにします。生成はAIに任せても、選ぶ責任は人間が持つ。ここがAI設計力の背骨です。
HTML設計は、Excelの分厚い仕様書や、書き手向けのMarkdownの代わりに、見出し・表・画面ラフ・受入条件を整理した“人が見やすいHTML形式の要件ドキュメント”を作る手法です。アプリとして動かすのが目的ではなく、ブラウザで開けばそのまま読める“設計書”をつくること。顧客も現場も同じものを見られるので、仕様を読み解いてもらう負担が減り、認識のずれが納品前に見つかります。
なぜ、わざわざHTMLなのか。理由は、この4つに集約されます。
特別な環境やインストールは不要。顧客も現場も情シスも、ブラウザで開いてそのまま読めます。
要件の骨組みを渡せば、数分で見やすいHTML形式のドキュメントに整います。
画面ラフ・データ表・受入条件で“何を作るか”を具体的に共有でき、認識のずれを防げます。
体裁の整ったドキュメントなので、顧客への提案・合意の土台にそのまま使えます。
進め方はシンプルです。要件の骨組みをAIに渡して、まず“人が読めるHTML形式の要件ドキュメント”に整え、顧客や現場に見せて「ここはこうしたい」を自然な言葉で反映していく。固まった要件からは、AIが動く画面(プロト)も立ち上げられます。各自のドキュメントを持ち寄れば、販売管理システムの“あるべき姿”が、誰でも読める形でそろいます。
最終回は、依頼主に向けた10分のリレー提案です。Before実演 → 本質課題と根拠 → 各自が担当した問題のAfterデモ → 構成と効果。「列を追加しました」ではなく、「御社の詰まりはここで、こう解けます。動くものがこちらです」という提案に変わります。
動くプロトタイプを含む6点の成果物に加えて、講座で使った要件テンプレート・プロンプト・チェックリストを “自社の型 v1” として自分たちの言葉で書き直して持ち帰ります。翌週に届く本物の改修依頼で、同じ流れをもう一周できる状態がゴールです。

「自社でFDE組織を立ち上げたい」「まず何から始めればいいか相談したい」── プログラムの全体像と、御社に合わせた進め方を、個別にご案内します。